トスカーナその2 ~ハーモニーと内なるエネルギー~
June 28th, 2011

カステッリーナのアグリツリズモに初のお泊り。

3年目にして初です。

長期滞在用なので、やたらと広く、怖い。
しかも、窓が全開だったらしく寒さで寝付けず、
気づいたら白々と夜が明けてきました。

はあ、昨年につづき眠れない夜。

 

ふらふらとしながらも炎天下の中、畑めぐりと

ワイナリー見学。

イヴァンさんは本当に頭がいい。
奥さまと結婚して、知識の幅が広がったのか

昨年よりもいろいろな事を教えてくれます。

 

彼が辞める日がくるなんて…私でも考えられないのに。

ファビオさんとイタリア語で

もっといろんな話がしたくなりました。

 

さて、さて、

今日はチェレータまで行かなくてはなりません。

もっといたかったけど1時でカステッリーナを出て

バスで2時間。

トスカーナの海沿いへ。マルケのアドレア海につづき

ティレニア海を見ます。

 

チェレータへ行く前にホテルにチェックイン。

このホテルがよかったなあ。

ひろびろプールに、テルメ。

部屋もきれいでモダン。参考までにアドレスを。

HOTEL DELLE TERME

http://www.hterme.it

 

おススメです。

あっ。もちろん、プールもテルメも行く時間なし。
なんかご馳走を前にお預けくらった気分。

今度はプライベートで行きたいっす!

 

さてさて、ラ・チェレータは透明感と果実そのもの

みたいな白ワイン、マティス。

それから、濃くてカベルネ入りが特徴のソラティオ、

リオ・デ・メッシの赤2本。

 

ここも3度目の訪問。

いつも夕食から現れるダニエーレさんが、今回は

最初から出迎えてくれ、畑ツアーも一緒。

 

何度来てもここの畑はオーラがあります。

しかも心地よい風と燦々とふりそそぐ太陽は1日それを

さえぎるものがありません。

 

だから、葡萄も健康そう。

今年は今まではとてもいい状態できているそうです。

 

いつものように、豚をみたり

牛を見たりしたあとは

3年待った「温泉=テルメ」。コツコツ作っていたんです。

それが、ついに登場。ものすごいエレガントな大人のテルメ。

もっとゆっくりしたかったのに、着替えを含めて45分の

行水に挑戦しました!

 

もちろん水着で。

最初は室内の結構あたたかい温泉。

そこから洞窟を伝って外へでると、さっきより

少しぬるい巨大な温泉。

さらに、小さな池のような温泉が次々と

つづき、徐々に温度もぬるくなります。

最後に行き着くのは、もうプール。

足もつきませんから、泳ぎます。

 

ふふ。

この旅ではじめてリラックス★

女子ではΣだけの挑戦だったので

やや気後れしましたが、これは価値あり。

しかし、それにしてもここはすごい場所です。

アグリツリズモなので、誰でも行くことができますから

もし、トスカーナで人と違う体験をしたいという方は

Σへ一報くださいな。

 

 

カラスの行水のあとは

待ちに待った夕食。

今日は朝抜き、昼はパンをすこしだけなので

みんなお腹ペコペコです。

 

 

ここでの夕食はダニエーレさんとの会話が最高の一品。

 

ワインの事以外の話で盛り上がるのも

いつものことです。

 

この旅の最後の蔵元。チェレータの主、ダニエーレさんの

この夜の言葉です。

 

ワイン造り近道はない。

本物をつくりあげるのは時間がかかる。待つのみ。

最高のものしかチェレータのラベルを貼らない。

BIOには柔軟さが必要だ。

 

このスペシャルな暮らしの中にいると他を愛する気持ちを

止めることができない。

お互いにいい状態、いい気持ちでいることで調和がうまれる。

 

言葉ではいくらでもいえる。

実行と経験を伴うことが大事。

ちょっと狂ってみることも大切だ。

枠からはみ出せ!

いつでもアンテナを広げていろ!

機械的なエネルギーばかりを使ってはダメだ。

他人の心につながるような、内なるエネルギーを

つかわなければならない。

チェレータ

トスカーナその1~変化する環境~
June 28th, 2011

ホスピタリティの蔵元“アッカディーア”を上機嫌で

旅だった一行は、約4時間かけてトスカーナのキャンティへ。

 

 

4時間は長いけど、なるべく寝ないようにします。

だって、景色が抜群にきれい。

ちょっと小高い丘には必ず城壁や、城があります。

エトルリア人が建てたといわれているこの城郡。

案内人Takeさん曰く、「平地になんて恐ろしくて町は作れなかった」

らしい。攻め込まれる、攻め込む、の繰り返しだったのでしょうね。

 

 

ヒマワリが絨毯の咲き、マルチェロマストロヤンニの「ひまわり」

を否応なしに思い出します。

あ~切ない映画だったな。

 

 

中田が最初にわたったことで有名なペルージャを通り

景色が変わり始めます。マルケよりも田園風景の牧歌的な感じに。

 

 

トスカーナも間違いなく、美しいところ。

 

 

もうカステッリーナも3度目。

曲がる道さえ覚えています。

 

 

昨年も行った、あのアグリツリズモのレストランで

夜10時からの夕食。
あのシェフの料理が食べられる!とテンションがあがります。

 

 

ファビオさんと感動の再会。

厚い胸に顔をうずめて、目でうなずきあいます。

昨年は日本にも来て、わざわざTipsy’sにまで来てくれたんです。

  

大きなテーブルに15名席について食事です。

「今年はシェフがいないから、妻がつくります」とファビオさん。

あれ?お休みかな。彼の料理はとてもいいのでやや残念。

でも、

奥さまのお料理もとても美味しく、量がおおくてうれしい悲鳴です。

後で聞いたのですが、シェフはカステッリーナを辞めて

トスカーナの市外のレストランへ移ったそうです。

 

 

いつも、ファビオさんを補佐して、私たちをケアしてくれる

イヴァンさんがサービスしてくれます。

 

 

彼は、畑をやり、ウェブなどの広報をやり、夜はレストランで

サービスも。まさにカステッリーナのスタッフの要です。

昨年結婚し、男の子ができたそうです。

 

 

息子さんのフランチェスカが出てきました。

うううっっっ可愛い!日本でデビューしたら、たちまち人気に

なるに違いないと黒い発想をするΣ。

しかも、愛想がよく、にこにこと笑顔を絶やしません。

これはまさに「人たらし」。

みんな完全にやられています。

彼も料理を運んでくれます。

 

 

美味しい料理とワインに、疲れも重なりほろ酔い気分のΣ。

そんなときにぼんやり考えたのは

 

1年はいろいろと人や環境を変えるのだなということです。

 

こんな平和な、何も変化が起きようがない場所でも

シェフが辞め、奥さまが料理を作り

フランチェスカが成長して、皆と食事したり、サービスまでも。

イヴァンは結婚して、子供ができ、家と小さな畑を買ったそうです。

そして、将来は小さくてもいいから自分のワイナリーで

ワインづくりをしたいと話してくれました。

 

 

ファビオさんも大変だなと思ったけど

彼は「全て受け入れる」。と。

 

 

これこそ、彼のワイン造りなのかも。

葡萄の様子を見て、葡萄がいう言葉を聞いて、

マニュアルに沿うことなく、柔軟にワインを造る。

 

 

全て受け入れる…

 

はあ、Σの修行はまだまだ始まったばかりです。

カステリーナ