ワイナリーツアー1日目の第2件目訪問先。フィリップ・ヴァレット。
Tipsy’sでもマコン・ヴィラージュや、ヴィレ・クレッセ、ピュイ・フュイッセなどで
お馴染ですね。
かれこれ3回目の訪問。いつきてもキレイなところです。
前回は嵐の中を訪問し、気候もワインも荒れていて大変でした。
今回は高気圧に覆われて、すこしテイステイングもしやすいかなあ。
伊藤さんは「歯が溶けるぞ!歯が!」と冗談で言っていましたが、
1件目のティソのレモンのような酸ですでに歯は半分溶けてましたので、
本気で心配でした。
畑はブルゴーニュらしいなだらかな丘の中腹。
一番いいポジションです。
これもまたブルゴーニュらしく町が近い。
畑からこんなに家々や建物が見えるなんて。
さて、この人シャルドネだけを造っているのですが、
自分の葡萄の木を心から信頼してます。
なぜ、そんなに信頼できるかというと、ちゃんと小さい頃にしつけているからです。
0歳から3歳まではぶどうの実もつけたいだけつけさせ、
伸びていく枝や、穂先も切らずに育てます。
放任主義。(ぶどうの話ですよ)
その後、厳しく制御。
葡萄自信が自分の生態をコントロールできるように育てるのです。
肥料も全く使いません。
2年に1度、漢方薬のようなものを撒くだけ。
粘土質のその土壌は十分にリッチ。何かをプラスする必要がないのです。
そんな風に育てられた葡萄たちはみ~んないい子。
今年のように雨の多い天候が続いてもベト病もでないし、カビも生えません。
フィリップパパの信頼を勝ち取るために、ぶどうも頑張っているのです。
まるで一つの目標に向かって進む星一徹親子!!!
いやあ、感じ入りました。
子供のいないΣは、犬もまともしつけられていないというのに。
さて、そんな子供たちからできるワインは当然ですが全部白ワイン。
テイスティングです。
一番印象に残ったのはマコン・ヴィラージュ。
実は最初の訪問だったか、2回目だったかのとき
実験的にノンフィルトレ(フィルタリングしていない)のマコンを
飲ませてもらい、こっちが美味しいなあと皆で言っていたのです。
その後、フィルターしたのと、してないのと2種類出回っていたと思うのですが、
すでにマコンはよっぽどのことがない限りノンフィルトレしか造らないと説明。
ほほう。
なんか、一役買ったようでうれしかった。
しかし、シャルドネだけをもちろん畑や醸造の変化はあるにしても
テイスティングするって難しい。
実は一番つかみどころのない品種だし。
でも、このサラリ感や樽を使ったときのマッタリ感がさまざまな料理に合う。
だからレストランで売りやすいんだな。
上級キュベは、そりゃまあ高級な味わい。
一気に気分はパリの三つ星です。
フィリップさんと葡萄たちの親子競演ワイン。
是非是非一度お試しください。