1本のししゃも
January 16th, 2011

escabeshu

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんにちはΣです。
寒い日が続きますね。

私はこの時期毎年、手足指の霜焼けに悩まされます。
今年も例外なく、足の真ん中のあまり動かさない指から
どす黒く染まっていきます。

 

これが痛い。
温まると痒いし…。
毎年手なんか、パンパンに腫れ上がります。

 

が、今年はまあまあ押さえこめている方かもしれません。
ホカロンなどで物理的に温めるのは限界があると感じ、
筋肉をつけることで、体温アップを狙っています。
まだまだ冬は続くわけで、油断はできませんが…。

 

さて、今日は「ししゃもの話」
先週の金曜日にCOTOTOIでサービスをしていたときのこと。
女性のお客様が前菜の盛り合わせに入っていた
「ししゃものエスカベーシュ」1本をまるまる残されました。
この料理はCOTOTOIのセカンド、笠井君の自信作。
かつて、シェフとのおつまみ対決でも勝利をおさめた人気の料理です。

 

きっと、お苦手だったのでしょう。
パーティコースの中の盛り合わせ料理なので、選べないから仕方なかったと
は思います。

 

でも、残ったししゃもを見て笠井君がとても残念そうな顔。
「せっかく美味しくできたのになあ」。

 

そう、料理人はやはり悲しいのです。
そういえば、Tipsy’sの蓮見シェフも残ると料理の腕をとめて
理由を聞きにきます。

 

以前こんなことがありました。
今、神楽坂でオーナーシェフとなっている鈴木治シェフだったころ。
毎日早朝から作っている自家製パン。
お客様に大人気で一人で5個も召し上がる方も。

貸切のパーティのときでした。
ワイワイガヤガヤとした店内。お客様のパン皿はすべて空。
大きな声で
「パンのお替わりいかがですか?」と叫んだのですが
まったく相手にされず、皆様話に夢中です。
すると幹事の方が
「いいから人数分もってきて」と。

 

そこで20個追加で焼き、
サービスしたのですが、結果15個くらいまったく手をつけずに
残ったのです。

これには、さすがに鈴木シェフもショックだった様子で
私はとても反省。
どんなに相手にされなくてもしっかり聞くべきでした。

それ以来、しつこくお替りのパンの数は聞くようになりました。
また、パーティなどで上手に聞けないときは
人数の半数以下をお持ちして、足りないならまた焼くというスタイルに。

ケチケチしているわけではありません。
パンは召し上がりたいだけどうぞ。

 

ただ、一つ一つ料理人が心をこめて焼いているのだという事を
知ってもらいたいなあと思うのです。

 

アメリカに住んでいたころの
ドギーバッグ習慣を取り入れて、Tipsy’s、COTOTOIともに
生もの以外はお持ち帰りいただけます。
これは当初からやっていることです。

残った肉だって、次の日にサラダやサンドイッチになりますから。

どうか、遠慮なさらずに
「持ち帰りたい」とおっしゃってくださいね。