マリアボルトロッティの訪問終了。いやあ、長居しました。かなりの蔵元訪問を果たしているΣですが、この長さはオリビエ・クザンに匹敵しますね。
フラビオさんは、農業学校の先生。ぶどう栽培のプロで知識も半端じゃあ、ありません。
そんな彼の説明は全てお知らせしたいような内容ですが、長くなるので、心に残った一言を。
「葡萄は僕が作る、でも、ワインは酵母が造るんだよ」
…自然派ワイナリーに行くとたびたび聞くのですが、乱暴に言ってしまえば、葡萄が全てという事です。「自分の仕事は畑だけで殆どが終わり、蔵ではやることがない」というような意味。
酵母についても、いろいろと解説してもらいましたが、ここでは省略です。続きは7月4日午後3時からの「イタリア自然派ワイナリーセミナー」を受講くださいませ。残席僅かです。
さて、次の言葉。「土地の記憶」…マリアボルトロッティの土地は何万年もの間、水による侵食や洪水などによる滞積がなく、純粋なまま残る赤土。そして、土地はその何万年の記憶を全て持っているのだそうです。1850年頃に大発生したフィロキセラ。表面上はいなくても、地中奥深い所に今も潜んでいらしい。なので、アメリカの台木を利用して、接木に使用しています。
……ワイナリーの食堂に昨年のツアーの皆で撮った写真が飾ってありました。昨年見えなかったもの、聞けなかった話が今年は聞ける。そして出される料理の本物感に圧倒される。息子さんの成長が見える。私、Σの身体にもしっかりと記憶が刻まれていくようです。
マリアボルトロッティのアグリツリズモには、ブログをご覧の皆さんも普通に泊まる事が可能です。ボローニャ近郊に行く予定があれば、組み込んでみては? マンマの食事に舌鼓をうち、止まったかのような時間の中で、自分を取り戻すエネルギーを得てください。そして、食堂の壁の写真にΣを見つけてくださいな。
さあ、次はマルケ。バスで4時間の移動です。